パラ24日開幕 地元6選手、夢舞台へ

東京パラリンピックが24日に開幕する。全競技が原則無観客となり、自治体や学校単位で児童生徒に観戦機会を提供する「学校連携観戦プログラム」は、希望する場合のみ実施する。本紙調べでは、地元ゆかりの6選手が日本代表として出場し、世界の頂点を目指す。

画像=手作りの台に採火する利用者ら

水泳では習志野市在住の中島啓智(22)が2大会連続の出場。中山学園高(船橋市本町3)在学中の16年リオデジャネイロ大会では、知的障害の部男子200㍍個人メドレーで銅メダルに輝いた。5年ぶりの大舞台で3種目に出場する。

運動機能障害の部男子100㍍背泳ぎでは、実籾高出身の窪田幸太(21)が初出場。左腕がほとんど使えず、右腕とキックで泳ぐ。5月にS8クラスで自身が持つ日本新記録を更新し、派遣標準記録をクリアした。

アーチェリー男子のリカーブ種目に出場する長谷川貴大(32)は船橋市生まれ。右足が義足となったあと、金杉小5年のに競技を始め、船橋アーチェリーレンジ(滝台1)で腕を磨いた。御滝中、津田沼高を卒業後、08年北京大会では団体で4位に入賞。東京大会は13年ぶりのパラリンピックとなる。

卓球女子では、鎌ケ谷小、鎌ケ谷中出身の竹内望(27)が出場する。小学4年で競技を始めた。右肩から指先にかけて障害があり、クラス分けでは最も軽度にあたるクラス10(立位)。国際卓球連盟の推薦枠で代表の座をつかんだ。

視覚障害者柔道の女子70㌔級には、習志野市在住の小川和紗(24)がエントリー。病気のため視力が落ち、一度は柔道から離れたが、盲学校卒業後に再び畳に上がった。18、19年には全日本大会の連覇を達成した。

シッティングバレーボール男子では、船橋市在住の田澤隼(28)が出場。全日本高校選手権「春高バレー」の出場経験があり、その後、事故で右足の太もも下を切断。関係者に紹介され、同競技を始めた。19年には市内の小学校を訪れ、児童にプレーの楽しさを伝えた。

採火式 「習志野隕石」テーマに
県内では、パラリンピック聖火の元となる「市町村の火」が各自治体独自の方法で採火された。

習志野市では、昨年7月に飛来した「習志野隕石」をモチーフに、障害福祉サービス事業所「花の実園」(秋津3)が廃材で採火台を制作した。

18日朝に採火式が行われ、会場は園利用者による幅3・2㍍、高さ1・6㍍のちぎり絵などで装飾された。利用者の一人で式で採火した久松弘幸さんは「この日のために力を合わせた。みんなの思いを届けます。行ってきます」と話し、同日に集火式が行われた市原市へと向かった。