店舗とタッグ 高校生考案の「コロッケ」好評

鎌ケ谷高の料理研究部が先月28日、部員らで開発した「ライスコロッケ」を同高の通学路上の店舗で販売した。

画像=オムライスコロッケを店頭で販売する鎌ケ谷高料理研究部員と購入する同級生ら

高校と事業者、鎌ケ谷市が連携し、地元の魅力を発信する「観光タウンミーティング」の一環で、生徒らは市内飲食店の協力を得ながらメニューを考案。店舗でのテイクアウト販売を目指し、試行錯誤を続けてきた。

開発した「オムライスコロッケ」は、中に大きなバジルチキンが入っているのが特徴。この日、道野辺中央2の「極上唐揚げこっこ」で、エプロンを付けた7人の3年生部員が「店員」として、下校途中の生徒や一般市民に計25食を販売。店の前に列ができ、約20分で完売した。

買い求めた同級生らは「おいしそう」「そのままがっつり食べたい」などと楽しげ。ラグビー部所属の小坂武蔵さん(3年)は「高校の中だけではなく、外とコラボして活動しているのは鎌高生として誇りに思う」と料理研究部をたたえた。

同部はコンクール全国大会の常連で、校内行事などでも料理を作っていたが、コロナ禍でイベントはほとんどが中止となった。そんな中、3年生は引退前の最後の部活動として店舗での販売に挑戦。部長の渡辺現愛さん(同)は「世に出すものとして、どうしたら買ってもらえるか工夫した。たくさん買いに来てくれて、うれしいの一言」と充実した表情だった。

室井友希顧問(35)は「原価の計算や手間の省き方など、商品開発に初めて携わって、生徒はいろいろな壁にぶち当たった。何かを作り、相手を喜ばせるという良い体験になったのでは」と目を細めた。

生徒によるメニューの開発には、苦境が続く飲食店を応援し、「街を盛り上げたい」との思いが込められている。