「ギガスクール構想」児童生徒に1人1台端末

小中学生に1人1台の端末を配備し、授業で利用する「ギガスクール構想」。本紙エリア3市でも新年度からスタートする。

新年度開始、教育現場は模索
同構想は、海外と比べICT環境が脆弱な学校に高速大容量のネットワークを整備し、主体的で対話的な学びを実現する目的で、文部科学省が進めてきた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、23年度までの導入予定から大幅な前倒しとなり、現場は活用方法を模索している。

船橋市教育委員会では、3月末までに全83校に端末を導入。小学校と特別支援学校では使いやすいタブレットの「アイパッド」、中学校はデータ管理が容易なノートパソコン型の「クロームブック」を用いる。先行して導入してきた端末を含め、延べ約5万台を配備する。

子どもが端末で入力した意見や回答を電子黒板に映して共有するほか、学習状況を教員がリアルタイムで把握することが可能となる。市教委はICT教育の研究校として既に実践してきた坪井小、古和釜中での知見を生かし、「児童生徒の力を最大限引き出す学び」を目指すという。今後の感染状況次第で再度の長期休校となった場合には、端末を持ち帰り、自宅で「オンライン学習」を行うことも可能としている。

市総合教育センターの担当者は「端末があっても、すぐにできるわけではない。新年度で環境も変わる。ステップを踏んで、少しずつ進めていく方針」と話す。