性教育 幼児期から家庭で

子どもが性トラブルに巻き込まれるケースが後を立たない。近年、防犯などを目的とした早い段階での家庭内での性教育の重要性が指摘されているが、親世代も十分な性教育を受けておらず、「子どもに何を、どう教えたらいいのか」と戸惑う場面も多い。講座などで、家庭での性教育の在り方について学ぶ母親らも増えている。

画像=性教育について伝えるいしかわさん

県内在住のいしかわまさよさんは、性教育のアドバイザー「パンツの教室」協会のインストラクターだ。月に数回、オンライン講座の体験会を開き、母親らを対象に、子どもが親の前で性的な言動をとった場合の接し方や性に関する情報の伝え方を助言している。

2児を持つ船橋市在住の女性は「最近、気になることがある。最初の言葉がけが大事だと思い、専門の人の話を聞きたい」と、2日にあった体験会に参加した。女性は以前「赤ちゃんはどうやってできるの」とわが子から質問され、「聞き流したことがある」と話す。いしかわさんは「すぐに回答できない場合は『いい質問だね。お母さん調べておくね』と返し、後でじっくり考え対応してもいい」とアドバイスした。

「防犯」 話し合える関係を
子どもが素朴な疑問や興味から性的な言動をとることは日常茶飯事。そこで親が気恥ずかしさからはぐらかしたり、否定的な態度をとることなく、「きちんと対応してくれた」と子どもが感じ取れば、将来的に性的な困りごとが生じたときも相談しやすい関係性が築けるという。

「性教育は自分や周り人の身を守るためのもの」。子どもには「していいこと、ダメなこと」を明確に伝えていく必要がある。例えば水着で隠れる「水着ゾーンは人に見せない、触らせない」など。子ども自身が「これはおかしい」と気付くことで、大人に知らせることができ、性犯罪や性暴力を見逃さない社会にもつながる。また、インターネット上の性の情報は多くの子どもの身近にあるが、「うのみにしていいものばかりではない」と教えることなども重要だ。「性教育は性犯罪の被害や加害のリスクマネジメント」といしかわさんは話す。

家庭での性教育は、3歳ごろから親離れを始める10歳が適切な時期という。

いしかわさんのブログはhttps://ameblo.jp/pantsu-chiba2018/entry-12441027819.html。