「異彩探訪」地元野菜で作る日替わり弁当

新京成高根木戸駅から徒歩5分の弁当店「あさひるばん。」は、船橋産の野菜を使った日替わりメニューが人気の店だ。

都内デパートの総菜店で働いていた、藤田やよいさんと町田真宏さんが、昨年5月にオープンした。これまで遠方からの客が多かったが、コロナ禍によるテークアウト需要から行列ができ、店の存在を知った近隣住民の来店も増えたという。

店舗は、藤田さんの実家である理容店の隣に構えた。「昔から髪を切るついでに野菜を持ってきてくれる農家のお客さんがいた」と藤田さん。「こんなに近くに畑があるから、顔を見て材料を仕入れ、顔を見て弁当を届けられる」のがこの店の魅力だ。

2人がこれまで考案したレシピは400以上。地場産の野菜をどのような料理に変えようか、思いを巡らせるのが日課だ。夏野菜の揚げ浸し、ニンジンとリンゴのラペ、エビのタイ風サワーカレー…。和食、洋食、エスニックと対応ジャンルは幅広く、「食べ飽きないと言い、1日2回や週6日通ってくれる人もいる」という。

弁当は1個650円で、主食、主菜、副菜2種を選べる。店頭販売ほか、1個からデリバリーに対応する(習志野台や高根台など一部地域)。

「高齢の人が辛いものを喜んでくれたり、子どもが渋いおかずを選んだりすることも。こちらも食材や味付けを日々更新して、自由にやっていきたい」

トントン、チリチリ、ジュワーといった音がリズミカルに響く店内で、踊るように調理する2人。「遊んでいるみたい」。そんな誰かの感想が、2人の胸に、褒め言葉として残っている。

店頭販売11時~15時(取り置き11時~18時半・15時までの予約)。デリバリー11時半~15時・17時~18時。習志野台1の29の1。イートインスペースあり。駐車場2台。