新型コロナ 自粛・休業要請継続

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言の期間が延長され、県は5日、外出自粛や休業の要請を31日まで継続すると発表した。これを受けた地元の声を聞いた。

経営者ら苦悩 街の声は
船橋市内外の各映画館は宣言が7日に解除された場合に備え、今週末から上映を再開するスケジュールを組んでいたが、延長決定で再び開館が白紙となった。イオンシネマ市川妙典の田中朝子支配人(37)は「いの一番に営業自粛を求められる業種で、仕方ないとは思うが…。映画は生活を彩る文化。人の交流の場を提供できず、再開後に働く予定だったアルバイトスタッフも仕事がなくなってしまい、申し訳ない気持ち」と肩を落とす。

幼児教育の現場も登園自粛が続く。幼稚園と保育園の機能を併せ持つ、私立こども園の男性理事長は「全員が登園した場合は『密』になる。ワクチンも薬もないので、子どもの命を守ることを優先したい」と理解を示す。一方で「子どもの声が聞こえないのは寂しい。早く面と向かって話したり、笑ったりできるようになれば。私たちの仕事はリモートではできない」と話す。

習志野市内のクラフトビール専門店「むぎのいえ」は、テイクアウト限定での営業を月末まで続けることになった。店舗内の営業は4月上旬から休止中で、水筒詰めの量り売りを始めるなど工夫しているが、売り上げは前年同期比で4割近く減少した。店主の今井貴大さん(33)は「キャッシュが入る仕組み作りを」と同店オリジナルタンブラーの販売に向け準備を進めている。