「異彩探訪」香り高い紅茶を囲む 「ヴァイン エンド シュラブ」

新京成高根木戸、高根公団各駅から歩いて15分。団地群の一角に先月オープンした紅茶専門店「ヴァインエンドシュラブ」が近隣住民らでにぎわっている。
紅茶といえばアッサムやダージリンといった産地が有名だが、同店で扱うのは南インドのケララ州のものだ。
店主の榊原律子さん(50)はシンガポールや中国に長く滞在し、さまざまなお茶に出合った。5年ほど前、朝昼晩の寒暖差が激しいケララ州ロックハート地方の紅茶を飲んで感激した。「ユニークな環境で育った紅茶は面白い」
そのおいしさを日本でも知ってもらおうと、会社を設立。インターネットなどで販売していたが、「じっくり味わってもらう場に」と店を構えた。
シナモンやカルダモンなど各スパイスが配合された紅茶5種(各250円)のほか、そば粉のガレット(600円・サラダ付き)など紅茶に合う食事も提供している。
お茶を飲みながら誰かと時間を過ごす、ティータイムに親しんできた榊原さん。帰国後、壁に向かって1人で食べる作りの飲食店を見て違和感を覚えた。
「この店に集う人たちが家族や友達のように親しくなれたら」と、店内には、相席の大テーブルや子連れ客を想定した座敷スペースを設けた。紅茶に関するクイズや豆知識など店主によるもてなしも人気の理由だ。
店名は「保湿効果を生む芝に囲まれたお茶の木」に由来する。「木は木だけじゃ育たない。地域とともに」との思いを込めた。
土日曜定休。9時半~16時。船橋市高根台3の3。東ショッピングセンターHの6。